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啓の傍には、亜希がいる。
彼に、啓は何度も詫びた。
「本当に、すまなかった。君には、不快な思いをさせてしまった」
「いいえ。もう、いいんです」
お食事にしましょう、と亜希は啓を促した。
「私は、ベッドメイキングをしてから、行くよ」
「僕がやります」
「そこまで、君にさせるわけにはいかない」
自分を戒めるためにも、啓は動いた。
シーツを替え、ピローカバーを替え。
ダストボックスのスキンは、使い捨ての手袋をしてから、紙に包んだ。
「趣味の悪い、悪戯を」
利実は亜希を陥れるためだけに、こんなことをしたのではない。
他の男と寝るような真似を見せつけて、私に嫌がらせをしたのだ。
利実の後始末をしながら、啓はそんな風に考えていた。
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