第十六章 光る涙

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 パジャマを着てベッドに横になった亜希は、疲労からすぐに寝込んだ。  しかし、悪夢にさいなまれているのか、身じろぎ、うめき、悲鳴を上げた。 「亜希くん、僕が。僕がついてるから、大丈夫だよ!」  利実は、亜希の手をとり強く握った。  それで少し安心したのか、亜希は次第に静かになった。  ようやく、静寂を取り戻したマンション。  その中で、利実は後悔の涙をこぼした。 「僕、なんて酷いことを……」  初めて利実は、人の痛みを知った。  しかし、知るのが遅すぎた、とも思った。 「啓さん。僕のこと、嫌いになるよね。きっと」  その啓の声が、聞こえてきた。  ばたばたと、慌ただしい足音がする。 「啓さん! こっち! 寝室!」  利実は、声を張った。  すぐに啓は、亜希の元へと駆け付けた。
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