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会わない日々
光都くんがテストのために、僕の家に来ることができなくなる。
俺は、一人の家に帰ってくる。
本来、俺の家はこうあるべきだった。
そのはずだった。思いがけず光都くんと出会い、告白されたあの時からかれこれ2ヶ月が過ぎた。
彼を好きなのは変わりないが、どんな種類の好きなのかは分からない。
「あー、疲れた。ただいま、、。って言っても誰もいないんだった。」
俺は玄関でつぶやき、急いで靴を脱ぎ部屋へ入った。
最近は雨が降り続いていて、部屋もじめじめとしている。
「俺、光都くんのことどう思ってるんだろう。」
ポツリとこぼした一言。口に出したからこそ
俺は、思っているよりもずっと光都くんのことを考えているんだと気づく。
「最近の光都くんは、とにかくかっこよすぎる、、、!!!身長だって気づいたら俺より高くなってるし、俺への思いだってストレートだ。篤人のときはなかったものだ、、。」
って、俺は一人でなにをはずかしいことを。
と思って独り言をやめた。
だって、気づいてしまった。
光都くんが、いないのに
光都くんを考えてしまうこと。
光都くんがいないから、
思い出したところで寂しくなるだけだということ。
「テスト、、。早く終わらないかな。」
会えない日々は、俺には我慢できそうにない。
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