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と光都くんは作戦を話し合うことにした。
「ねぇ、光都くん。僕のお話もきいてくれる?」
そう言って、僕とあいつの話を話していく。
「うん。俺聞きたいよ。」
僕は篤人とは10年前に付き合い初めたこと、7年前
光都くんと彼女の愛里さんの存在を知り、お金を渡していたことを話した。そして、大好きだから離れられなかったことを謝罪した。
「っご、ごめんね。君とお父さんを引き離してしまって、、。でっでも、、ひっくっっ、、大好きでしかたないんだ。」
僕は今、10歳の少年にみっともなく涙を流す様子を晒している。申し訳ない、罪の大きさに耐えきれなくなりそうだったと気づく。
謝罪したって何も変わらないし、元にも戻せない。
なのに、謝罪の言葉だけはポロポロと溢れる。
「お兄ちゃん、、俺さちょっと羨ましいな。お父さんが。俺もそんな風に大好きって言われたいし、泣くほど好きって思われたい。誰でもないお母さんにさ。」
そう言いながら僕達は、二人で大好きな人を思い浮かべて涙を流し続けた。
そして、二人で笑った。久しぶりの笑顔だった。
「まずは、二人とちゃんと話さないといけないね。
本当は、光都くんが自分で決められる年齢まて待つのが正しいかもしれない。けど、光都くんはもう我慢の限界に来てるし、心も悲鳴をあげてるね。だから、早いうちに決着をつけよう。」
そう言って、一週間後
それぞれ準備を整えて話し合いをすると決めた。
『篤人、来週の金曜日の夜7時に彼女さん二人で
俺たちの家へ来てほしい。大事な話がある。
来るまで待ってるから。』
そう連絡を入れた。
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