嘘つきなラピスラズリ

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　返ってきた答えは同じで。
　ちぇっ、と吐き捨てながら、内心、まあいいか、と思っている自分もいた。
　高校卒業まで、あと半年ちょっと。これまでの長年と比べれば、なんてことない。我ながらよく耐えたものだ。
　あんまり待たされるものだから、あの日の言葉はやっぱりその場しのぎの嘘だったんじゃないかって、疑っては信じる、を繰り返してきたけれど。
　よくよく考えてみれば、姉だって結婚時にはピアスをあけて一年ほど経っていたわけだ。最初から法律なんて関係なく、私が高校を卒業したタイミングで約束を果たしてくれるつもりだったのだろう。
　それに、ちょっと言ってみただけで、今はそれどころじゃないって、私も分かってる。
　――赤ちゃんが、いるから。
　結婚して十年。それと同じくらい不妊治療をして、諦めかけたときに、姉のお腹にようやく宿った、新しい命。
　まだ発覚したばかりでお腹は大きくないけど、最近つわりが始まったみたい。激しく吐いたりこそしていないものの、なんとなくずっと気持ち悪いらしい。
　どうしても子供が欲しかったんだって。