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コート上には三年生と二年生が打ち合っていて、一年生はまだボール拾いをやらされている。
その中でもやっぱり竹内くんは、キラキラ輝いて見えた。
何をやらせても様になるんだな。
どうしても目で追ってしまう。
あの爽やかさは心のオアシスであり、一方で毒だ。
見ていると変に心臓が暴れ出してしまう。
きっと竹内くんの彼女はいつもドキドキしてるんだろうな。
ふとそんなことを思って頭をブンブンと横に振る。
何を考えているのだ、私は。
練習が終わって帰ろうと門を出るとき、一人の女子が誰かを待っていた。
顔が小さくて可愛い、いかにも女の子といった風貌だ。
私が通りすぎると同時に、背後で彼女の可愛らしい声が響く。
「春馬、一緒に帰ろう!」
気になってそっと後ろを振り返ると、そこには立ちはだかる彼女と竹内くんがいた。
わお。
竹内くんの彼女でしたか。
やっぱりイケメンには美少女の彼女がデフォルトなのね。
恐れ入りました。
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