胸の手

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「ラッキー」 「良く見ると‥‥」 その胸の中央に、まぎれもなく手のような絵があった。 「あった‥‥」 「でも、それでどうなん? 絵があっても何の問題もないじゃん」 「じゃ、帰ろう」  と二人が行こうとした時、モトヤが黒い服を着だした。 「ん? パジャマ‥‥?」 「それなら寝室でしょう」  すると彼は部屋の照明を消した。  二人は、素早く表に回ると、物陰に隠れた。  マンションを出たモトヤは、迷うことなく歩きだした。  無論、二人は後をつけた。  モトヤは、ある目的を持って歩いているようだ。 「ひょっとして、コンビニとか?」 「可能性は大きいね」  二人は笑った。
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