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夜との漫才
うちの学園では、体育とよく似た«能力演習»という自らの能力を駆使し、相手と戦う対人授業がある。
それをゲームとしてやろうといきなり言ってくる光に少し困惑の色を見せてしまう。
「…しつこい、人の話を聞いて…」
しかし、光は1度こうなると話を聞かない。諦め混じりの溜息をこぼす。
こんな暑い中着いてきた理由もいまいち分からないし、今日の光はあまりにもしつこすぎる。
「おい、風紀の仕事がまだ残ってるのに何ほっつき歩いてんだ」
そのそのまま生徒会室にヅカヅカと入りこみ、思い切り光の頭をスパーンと清々しいくらいの音で叩く音が聞こえる。
「いっった!!なにするのさ夜!!」
「言ったろ、風紀委員はまだ巡回が残ってんだよ」
呆れながら言うのもわかる。光は構内を守る風紀委員で規律を守らないといけない立場であるのにこれである。
「なんでここって分かったのさ!ま、まさか…月のことが…っ好」
「……」
...この腐男子は少し話すだけですぐに人をくっつける
言おうとした事を察した俺は、無言で光に近づき思い切り光の股にあるモノを躊躇なく蹴りあげる。
「っ〜〜!!?!だっ!?!あああっっ!?!」
ゴロゴロと声もなく悶絶する光を無視し静かに机に戻り作業を進める。
「お前光に対して容赦なくなるな…」
若干引き気味引き気味に俺を見つめてくるが、相手は光、こんなことで折れたりはしない。
「お、女の子になっちゃ……ぅ……!!」
……本当になんで折れてくれないんだろ
「すまん。もう一度こいつに蹴りを入れてくれ」
「…無理」
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