第一章

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第一章

「おい、庄助、早くしろ!」 そう叫ばれ、俺は刈ったばかりの稲の束を 持ち、父親の方へと走る。 「とーちゃん、待ってよ!」 「ごたごた言うな、男だろ! お前も将来この家を背負うことになるんだからな!」 庄助、10歳。 運動神経はまあまあだが、 それほど賢くはない、と言われる。 認めたくねぇ。 ただ、4人兄弟の末っ子ということもあり、 空気の読める子ではある、はずだ。
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