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「ここまで来たら大丈夫です、ありがとうございました」
自宅があるマンションの近くまで送ってもらった私は、春臣さんに深く頭を下げた
「こちらこそ。お礼したいから、予定が空いてる日にどこに行きたいか教えてね」
惚れ惚れするような笑顔で手を振る春臣さん。イケメンの笑顔にときめいて、胸が苦しくなって直視できない。でも言いたいことがあるから顔を合わせなきゃ。
「は、春臣さん。私、おいしいハンバーグが食べに行きたいです!」
恥ずかしくなって早口で言うと、春臣さんはぽかんとした顔で私を見る。しまった、今の発言子どもっぽかったよね。しかも食い意地張ってるって思われたかも。
「ははっ、真っ赤な顔でどうしたのかと思ったら、かわいいなぁ。
分かった、考えておくから楽しみにしてて」
焦って発言を取り消そうとしたけど、その前に春臣さんが吹き出して笑った。しかも、またかわいいって言ってくれた。
「じゃあね、風夏ちゃん。今日は本当にありがとう」
「いいえ、人間困った時はお互い様です。それではお気をつけて」
ドキドキしてる胸を押さえて春臣さんと別れた。帰途についた彼は、後ろ姿までかっこよかった。
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