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「でも、身体ブヨブヨだし、1週間で痩せたい…なんとかならないかなぁ」
すっかり立派な脂肪へと成長してしまった腹の肉をつまんだ。
「痩せるよりまず肌の調子整えたら?体型なんて服装でごまかせるし。
風夏は顔のパーツの配置がいいからメイクしたらかなり変わると思うよ」
「メイクかぁ、だけど秋華みたいに上手にお化粧できないんだよね……」
「じゃあ私が当日してあげる」
「え、いいの!?」
「当たり前じゃん、風夏のためなら一肌脱ぐよ。
ってことで、当日の朝ウチにおいで」
「秋華様〜!ありがとう!
じゃあ当日お礼にガトーショコラ焼いてくるね」
「マジ?風夏が作ったお菓子なんでも美味しいから楽しみにしてる」
眩しい笑顔を見せる秋華。私も嬉しくって一緒になって笑った。男の人とちゃんとしたデートって初めてだから緊張してたけど、当日が楽しみになってきた。
実は私、元彼とデートっぽいデートなんてしたことなかった。まあ、当時中学生だってこともあったかもしれないけど、2人で出かけたいって言っても適当にはぐらかされてた。金がないからデートできないんだって言ってたけど、結局あれも全部嘘だったし。
あれは『カノジョ』じゃないって今なら冷静にそう思えるけど、初めての彼氏で舞い上がってたたんだよね。今じゃあいつの付き合った半年間が人生一番の黒歴史。
そんな過去と決別するためにも、春臣さんとのお出かけ、楽しまなきゃ。前向きに意気込みをしたその時、制服のポケットに入れていたスマホからピコン、と通知音がした。
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