315人が本棚に入れています
本棚に追加
2回目のデート当日。今日は着痩せ効果のあるセットアップを着て、インスタで見た小顔に見える髪型を真似てみた。不慣れなメイクも時間をかけて入念にトライ。
結果、悪くは無い出来になったと思う。
でも待ち合わせの時間を15分過ぎても春臣くんは現れない。メッセージ送っても既読つかないし不安。やっぱり弄ばれてたのかな……。
「風夏ちゃん、お待たせ」
しゅんとなって地面を眺めていたら春臣くんの声がした。あれ、駅から来ると思ってたのに反対方向から来たんだ。
春臣くんは走ってきたみたいで首元が汗ばんでる。汗かいてるのにかっこいいし、むしろ色気が増すってどうなってんの?
「道が混んでて遅くなった、ごめんね」
じっと観察していたら春臣くんの申し訳なさそうな顔が目の前に来た。
「あ、えっと……車で来たんですか?」
「うん、いろんなところ行くなら車がいいかなって」
「わざわざ車出してくれたんですか?ありがとうございます」
「近くのパーキング停めたからそこまで歩こう」
そう言われて近くのパーキングまで数分歩いた。
春臣くんはその中の一台に近づき、運転席側のドアを開く。私はビックリしてその車に乗るのをためらった。春臣くんが乗り込んだ車には、私でも知ってる高級車のマークがついてたから。
最初のコメントを投稿しよう!