とある夏の日の出逢い

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 私がこんなにやさぐれてるのには理由がある。最低最悪の元カレの夢を見てしまったからだ。  まったく、思い出しても腹が立つ。 「あ、今日彼氏と帰るから」 「ふーん?……なんだって!?」 適当にあいづちを打って我に返った。 「悪夢を見た傷心の私を置いていくの!?ひどい」 「今日記念日なんですけど」 「あ、そうだった。ごめん」 冷めた目でツッコミを入れられて、冷静になろうとお菓子をむさぼる。すると秋華は「ぷっ」と笑い出した。 「風夏はかわいいね。どうかそのまま自然体ででいて」 「え、急にどうしたの秋華」  いつもはクールの秋華に微笑まれてドキッとした。これは男も悩殺な訳ですわ。  マジでこんな美人と付き合える彼氏羨ましい 「秋華いる~?」  すると、噂をすればなんとやら。にこにこ笑いながら教室に入ってきた爽やかなイケメンくん。くりくりっとした大きな目が特徴的なこの人は秋華の彼氏。  秋華曰く、犬っぽいのがかわいいらしい。 「何、どうしたの?」  秋華は立ち上がって彼氏くんの方へ歩いていく。仲良さげに廊下で話し合う二人を見てぼそっと「いいなぁ」とつぶやいた。  って、数分前にもう恋なんてしないとか言っといて矛盾しすぎだろ私。だけどうらやましいのは確か。  あーあ、私も秋華くらい美人でかわいかったら恋愛できたのかな。
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