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春臣くんはたまに考えてることが分からない。イケメンだから直視できないっていうのもあるけど、時折さみしそうな顔をするのが不可解。私といるのつまらないのかな、と思って私も悲しくなっちゃったり。
「風夏ちゃん、ちょっと外歩こう」
2件目のかき氷店に向かう途中、春臣くんは海岸沿いの駐車場に車を停めた。暑い中どこへ?と思って辺りを見回すとそこは海だった。
「なんとなく来たくなって」
「海だ!私、今年海初めてです!」
「そっか、せっかくだから浜辺歩こうよ」
春臣くんが気まぐれで海に連れてきてくれた。海なんて来たのいつぶりだろう、男の人と2人で来たのは初めてだ。
浜辺は海水浴に来たお客さんで賑わっていて、海の家から焼きそばのいい香りが漂ってくる。って、私また食べ物のこと考えてる。
「風夏ちゃん、何か食べたい?」
「はっ、バレました?いや違うんです、食べたいわけじゃなくていい匂いがしたから」
春臣くんにはバレバレだし恥ずかしい。どうにか話題を逸らすために「せっかくだから海に入ってきます!」と言ってサンダルを脱いでバシャバシャ波打つ海に走った。
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