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勉強会
中間テストまであと2週間。テスト範囲が発表されて本格的に勉強を始めた頃。今週末、春臣くんに勉強を教えてもらうついでに煮込みハンバーグを作ることにした。
男の人に料理を振る舞うのは初めてだから緊張する。
「ねえ、やばい」
でも、楽しみなのは確か。勉強を頑張ろうと気合を入れたところ、青白い顔の秋華がふらっと近寄ってきた。
「どしたの秋華、体調悪い?」
「違うけどやばい。私と冬斗、数学補習かも」
「2人ってそんなに成績やばかったの?」
補習なら赤点取りそうってこと?でも秋華、今まで赤点は回避してきたって言ってたような。
「違うの〜今回は平均点より下回った人は全員補習らしい。マジであの先生悪質じゃない?」
「え、その情報本当!?私もやばいかも」
「本当らしいよ。他クラスの子が言ってた。
しかもその補習、よりによって夏祭りの日らしい!
どうしよう、夏祭り行けないかも。せっかく浴衣もらったのに……」
「なんてこった、それはあんまりだ……」
ショックを受けて肩を落とす秋華。冬斗くんも落ち込んでるだろうな。せっかく秋華のために浴衣買ったのに。
背が高い秋華に似合う大人っぽい浴衣。あやめの花をモチーフにした黒地の浴衣。帯は深緑で上品な感じ。
冬斗くん、しっかりあやめの花言葉まで調べたのにそれはあんまりだ。
「一応進学校だからって腹立つ」
「ね、先生私たちに恨みでもあるのかな」
「とにかくお願い風夏、勉強教えてください」
両手を合わせて懇願されたけど、任せてとは言えない。私も数学は平均点ギリギリ上だから教えられるほど勉強できてない。
「数学は苦手なんだよね……」
「ごめん知ってて聞いた。
ねえ、春臣さんって家庭教師してるとか言ってなかった?」
そういえば春臣くん、数学と英語はよく依頼が来るって言ってたような。
「そうだけど、まさか!?」
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