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アプリに表示されたアイコンの名前の部分には「春臣」の文字が。
「“はるおみ”?」
「うん、春臣。新見春臣にいみはるおみって言います。
大学2年生の20歳です、よろしく」
「あ、私は清水風夏しみずふうかです。高校2年生の17歳です」
「そっか、よろしくね風夏ちゃん」
微笑むイケメンの笑顔の破壊力に圧倒され、前世でどれだけの徳を積めばこれほどのイケメンに生まれるんだろうと真剣に考えた。
平々凡々な私から見たら春臣さんの笑顔は眩しすぎる。
「さて、暗くなっちゃったし家まで送るよ。どっちの方面?」
「えっ、大丈夫です」
笑顔のまま春臣さんはそう言った。びっくりしたから手を大きく振って否定すると、彼はきょとんとした顔をした。
「どうして?」
「いつもこの時間まで近くの喫茶店で勉強してますから大丈夫です。
それに私、狙われるほどの美人じゃありませんし」
クセで自虐すると、彼は眉間にしわを寄せた。あれ、何か気に触ること言っちゃったかな。すると彼は私の目をまっすぐ見つめてきた。
「なんでそんなこと言うの?君はかわいいよ」
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