prologue by Miyuki

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prologue by Miyuki

「お姉ちゃん、ケガしたって。美冬、読んだ?」 「うん、お風呂の前にね。大したことないって書いてあったから良かったけど…転けてケガするって子どもじゃないんだからさ」 「のんびりしてるからねぇ、お姉ちゃん」 「まあ、明日一緒に行けないのはお姉ちゃんが一番残念かもね」 Best Forever Friends=BFF 私は‘お姉ちゃん、お大事に!!’と‘BFF’というグループ内のトークにメッセージを送ってスマホを充電器に置く。そしてフェイスマスクシートを顔にペタペタと広げている双子の妹、美冬に 「お風呂入ってくる」 と声を掛けながら部屋を出た。 高坂(こうさか) (らん) 26歳 高坂 美雪(みゆき)·美冬(みふゆ) もうすぐ25歳 本郷(ほんごう) 大志(たいし) 28歳 本郷 大河(たいが) 26歳 瀧口(たきぐち) 正太郎(しょうたろう) 28歳 瀧口 真希(まき) 26歳 小学校入学前後に空手道場で顔を合わせた7人は、父親同士が道場仲間で仲がいいために、休日のレジャーも一緒にということが多くあった。そして10年ほど前に、誰かが言い出した‘BFF’ 今では若い子の使う言葉だと気恥ずかしい気もするが、私たち7人はそういう友人だ。
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