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キャラメル
「キャラメルの飴を一つくださいな」
「君、ここは金平糖星だよ。
そんな下世話なものは無いよ」
店の主人の返事は素っ気ないものでした。
「そうですか、私の星にはあったんですが」
少しばかり感傷的になり目線を下げると
色とりどりの金平糖がテラテラと光っています。
「そういうのは他所でやってくれ」
店の主人は客ではない私にそう言いました。
お店を出ると少しだけフワフワします。
ここは光沢のある甘い砂糖の街。
「困ったなぁ、随分遠くの星まで、来てしまったや」
仰ぐと、青い星が、チラチラとしてました。
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