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「久しぶり。こんな場所で黒川君に会うとは思わなかったよ。偶然だねー」
地元で会った時は完全に偶然だったけど、今回はそう言いきれない。だって、毎日君が通るのをここで眺めていたから。
いつもは俺に気が付かなかったのに、今日気が付いてくれたのは何故だろう。
「数ヶ月前は地元で偶然会ったし、世間って意外に狭いよね。婚約者……じゃなかった、ご主人は元気?」
ごめんね。知ってるのにこんなこと聞いて。でも、俺達の関係を進展させるには必要なことだったんだ。
ねぇ、どうしたら俺のことを好きになってくれる?君のことが好きでたまらないんだ。
初恋を拗らせてるだけって笑われるかもしれないけど、俺をそうさせたのは君だよ。
ノートパソコンのデータも消去して、家にある報告書や写真も全部処分するから……さ。
だから、俺をもう1度好きになって?話しかけてかけてくれたってことは、俺のことが嫌いってわけじゃないんだよね?
幸せにするよ、保証する。
幼かった頃に交わした約束、大人になった今果たさせて。
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