天(そら)から天使が落(堕)ちてきた

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「海辺に店、出したいんだよね」 月の光に溶け込むベッドの中で海斗は、はじめて私に夢の話をした。 「海斗の夢?スイーツのお店?」 海斗の腕の中で微睡(まどろ)んでいた私は顔を上げて海斗を見つめた。 「うん、夢・・かな?今は。でも、近い将来必ず実現させたい夢。目標だな」 私の頬を優しくなで、おでこにそっと口唇をよせる。 海斗と月が浮かぶ海辺で出逢って3年。 今夜、私は海斗からプロポーズされた。 海斗の27歳の誕生日に海が一望できるホテルのスイートを予約した。 夕食はドレスコードのあるホテル内のレストラン。 都心のホテルでパテシェをしている海斗へのささやかなプレゼントのつもりだった。 チェックイン後、少し肌寒くなった夕陽の沈むプライベートビーチを散歩。 夕食の為にドレスに着替え、準備をしていると部屋のチャイムが鳴った。 海斗が対応してくれている。 私はそのままパウダールームでヘアメイクを整えてた。 準備を終え、パウダールームから出るとダイニングに食事が用意されていた。
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