第一話 あの日の約束

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第一話 あの日の約束

「おおきくなったら、ぼくとけっこんしてくれる?」 保育園が一緒だった男の子に、いつだったかのタイミングで告白をされた。 結婚の意味など理解してないぐらいの、小さい頃の話だ。 ただ一緒にいて楽しいその子と遊びたかった俺は、特に深く考えずに肯定をした。 結婚の意味を理解していなかったのは、きっと俺だけじゃなく、相手の男の子も一緒だったはずだ。 俺たちは男同士だし、恋愛感情などなかった。 ただ、一緒にいて楽しい友達と一緒にいたい。 それを表す言葉が、結婚だと思っていたのだろう。 だからその約束を俺は直ぐに忘れたし、ある出来事があるまで、俺は思い出すこともなかった。
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