第3話お見合いからの始まり

社内見学

「麗華さんのご両親と相談するか」

よくわからないので、任せておく方がいいと思う。

「じゃあ、案内しようか」

社長室から出て、各フロアーに止まるエレベーターに乗り込んだ。

「秘書は長かったのかい？」

「まぁ、大学を出てから先月までだったので、長いうちかもしれません」

ずっとパパの秘書だったから。

チーン。

すぐ下の階を案内して貰った。

社長がウロウロするから、どの部署も『どうされましたか？』とか『どなたですか？』と聞かれた。その都度、『琢磨の婚約者だ』って紹介してくれた。