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2話
「ハッ!」
すぐに身体を確かめる。
「死んでない…でも腕に傷はある。」
しかし腕に傷をつけた覚えはない。
仕方なくSNSを見る。
『こんにちは、りすなーの皆!今日もキャワワな配信の時間ダヨ♡⏰』
『最近アティシの彼ピっちが別のオンナと絡んでるって聞いたからアティシに罰を与えていきたいと思います。まず、カッターで腕に傷をつけていきマース( ´ ▽ ` )』
『今日もヤンデレっぽさをイメージしたイラスト公開しますよー!』
するととあるツイートに視線がいく。
「ヤンデレで……死にたいのに死ねない?うーん、うさんくさいナ。」
『もう辛いです。』
特に何もなかった情報だらけのSNSをどうしてここまで見るのか。どうしてヤンデレ系が多いか。これに関しては自分でも分からない。
「ア゙ア゙、死にたぁい。」
ー次の日ー
最近行っていなかった学校へ久々に行くことにした。
あんな騒動あったら行く気は失せてしまうだろう。まっ行ったところでってカンジだけどね。
「…学校ってこんなだったんだ。」
飛び降りた記憶、似た死体。…もうよく分からない。もしかして私の中に残機でもあるのか。
校門前で立ち止まる。
「え、」
自然と体が膝をつく。
言葉を発しようとしたその時だった。
スパッ
「…え?」
「ハッ!…夢?」
どうかと思い腕を見る。
傷が十字を描いていた。
「うぅ、うわぁぁぁぁぁぁ!!!!!なんでなの!?死なせてっ、殺して。」
そこでSNSを開いた。
「そうだ。自分のことをSNSに書いて…」
早速と言って書いたツイートはイイネの伸びも良かった。でも、評判は悪かった。
『それって死にたくないんじゃなくて?』、『生き返るとか嘘っぱちやろ。』、『夢でもみてんじゃねーの。バカみたい。』、『いい小説かけそうですね、頑張ってください。』
「寄って集ってバカにしやがって…」
あまり死にたいと共感する人は少なく、リツイートとイイネだけが増していった。
今日はそんな疲れからの眠気で寝ることにした。
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