幼い恋

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出張初日の木曜日、部長が接待で飲みに行くと言うので社屋の受付で別れ、近くの椅子に座ってあの子…浅倉梨香子の仕事が終わるのを待っていた。 私を無視して横を通り過ぎようするので、彼女を見て立ち上がると驚いた顔をした。 話を聞いて、もっと驚くといいわ。 「こんにちは、浅倉梨香子さん。あなたにお話があって待っていたの。」 「な、なぜ?」 「今日は、うちの部長がこちらの視察に来た同行なんです。この後はこちらの方々との接待で、別行動になりましたから大丈夫です。」 「音羽さんは、私のこと…」 本当は酔っ払いのオヤジたちがいても、篤くんと一緒が良かった。 でも私が篤くんを毒牙から守らなきゃと思って顔に力を入れて、目一杯怖い顔をする。 そのくらいしなきゃ、肉食女子に舐められるから。 「篤くんにうるさい害虫がまとわりついているんですもの、調べさせていただきました。 あなた、遠距離の彼氏がいるみたいなのに、篤くんにも近寄っているのね。」 「は?」
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