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「彼女の何を知ってる?」
篤くんの声とは思えないほど低い声がした。
怒っているみたいだけど、知ったら目を覚ましてくれるよね。
「私、調べたの。篤くんは知らなかったのかもしれないけど、会社の中じゃ遠距離の彼氏がいるって有名みたいじゃない。優しい篤くんと遠恋の彼氏の二股しているって事でしょ。
ほかにも合コンやって毎回お持ち帰りしているとか。
仕事の時は、お高くとまっていて仕事やりづらいんですってね。優香も大変だよね。」
「んー。まだ2週間くらいだけど私はそこまで大変って感じはないけど…」
優香の同意を得られると思っていたのに、思ったほど援護射撃をしてくれない。
優香って、こういう空気読むとか苦手だったっけ。
「それは自分の周りだけ、いい顔しているのかもよ。」
とにかく押していかないとと言葉を続けた。
「なぁ、その話、誰から聞いた。」
「興信所に頼んで彼女の友達って線も辿って、あとは社員の何人かに聞いたわよ。だって親会社の社長の子どもで将来は会社を背負って立つんだから周りに置く人は、ちゃんと調べないとならないでしょ。
篤くん、まだ私のこと好きなんだよね。
ずっと待っていてくれたのに、再会する寸前に悪い女に引っかかったのは私にも責任があると思うから、ちゃんと別れられるように私も協力する…」
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