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颯真編 第八話
優が答えるのを待っている時間に自分の気持ちが崩れていく
優に依存しているのだな…。
優に嫌いだと言われたら…。
不覚にも愚かだと思ってしまった
昔の俺は愛など恋などくだらないなどと思っていた
相手のことを思う?それがなんだ?意味がわからないってな
だが、好きと言って欲しい。そう思うだけで胸が痛い
これが恋というものか……。
そして、とうとう答えを聞けた
優は迷いながらもだから「普通です。」と答えてくれた
好きでないということに不満だが、優らしい答えだ
「ふっ」と笑ってしまった
「俺は好きか嫌いかで聞いてるのに普通って笑」
それを聞いた瞬間に優はオドオドしながら目を泳がせている。それが可愛くて、キスしたくなってしまった
俺がキスしたいなんて昔は思わなかったのにな
自然と、優の顎をクイッと上げて俺の目を見さす
優は驚いたように「ふぇ?」と間抜けな声をあげた
可愛らしい、茶色の目が俺の冷徹な黒い目を光らす
猫みたいだな。優は甘い果実みたいだ
だから「可愛い。食べちゃいたい」と言った
「・ ・ ・」
やってしまった……。オヤジみたいだったか?
見た感じだが、年齢は離れているよな…。
この空気をなんとか誤魔化すようにキスをした
優は、突然、キスをされたことで驚いたのか、目を大きく見開いた
キスをすると「んふっ、ちょっ…。 ちゅっ」と気持ちよさそうに声をあげる
可愛いな……。
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