【限定解除!?】7.ずるい、スイーツとキス

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「……絶対?」 「絶対に」  ……こくり。  ちゅ。 「忘れてた」  そっと目の前に置かれた、シンプルな紙袋。 「デザートに食べよう」  哉有のお気に入りの、大学近くの可愛らしい小さな店で、毎日数量限定で販売されている、ジャンドゥーヤと小さなサイズのマリトッツォ。実は遠方からも客が足を伸ばす、知る人ぞ知るイタリア人菓子職人の店。 「……本当に仕事してたんですか」  いつも、どちらも午前中で売り切れてしまうのに。 「さあな。嫌いじゃないだろ」    自分用にはちゃんとビターなジャンドゥーヤ。  甘いものを一緒に食べて、一緒に「おいしい」と笑いたい、なんて。  どれだけ自分は哉有にやられちまってるんだか。   「大好き」  ちゅ。 「だよな」  いつもの平日なのに、いつもより落ち込んで、いつもより甘やかされている。  何だか悔しくなって哉有が小さく唇を噛むと、 「噛むな」  あっさりと顎を掬われて、ペロリと唇を舐められた。 「……ずるいですって」    く、と都和が喉で笑った。   「俺の、特権だろ」
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