【限定解除!?】11.哉有の、定位置

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「ベッドは嫌だ」と主張した哉有は、結局広いリビングのソファに座らされてから立たせてもらえない。  鳴り続けるドアの呼び出し音、フードデリバリーサービスで運ばれ続ける料理、行ったり来たりを繰り返す都和。 「……どれだけ頼んだんです」 「さあ??お前が好きなものを頼んだつもりだけど」  はい。  鰻、ラザニア、寿司、すき焼き・しゃぶしゃぶ(ちゃんと出来上がって、鍋と取り皿など一式届いている)、天ぷらの盛り合わせ、ステーキ各種、焼肉セット(当然グリル・取り皿付き)、チーズフォンデュ、焼き菓子からアイスまでデザート各種。どれも二人分には多すぎる。 「ラーメンと餃子も頼むか」  呟いた都和に、哉有の顔が引き攣った。 「……十分です。それ以上食べれないでしょ!やめてください!」  当然テーブルに収まるはずがなく、キッチンのカウンター、ソファの前のローテーブルまでが一杯になった。 (どーすんだよこんなに……) 「どれが食べたい?」  それでも、可愛らしく顔を覗き込んでくる都和に、哉有は笑ってしまった。 (そういうスタイルだったのか)  自宅でビュッフェ。  やっぱり、一般人の感覚じゃない。
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