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「……しゃぶしゃぶと、寿司と、チーズフォンデュ?と、ステーキ」
「ん」
都和は頷くと、リクエストされた料理だけをテーブルに置き、哉有を座らせた。
見たところ、どれも、有名どころの料理ばかり。
寿司など、手書きの品書き(筆)まで入っている。
が。
「ここ、デリバリーなんて対応してるんですか」
「頼んだ」
しれっと言われ、哉有の眼が丸くなった。
そう。「対応しているか」ではない。「届けてください」。
「……いただきます……」
それでも。
やっぱり、それらはどれもおいしくて、自然に笑顔になった哉有を眺めながら都和ものんびりと同じメニューの食事をした。
「鰻、焼きたてだぞ」
「あ、食べたい」
大きめに切ってある肉厚、ふわふわ、の蒲焼き。
(すごい贅沢……)
ぱくり。
そして、頬が緩む哉有。
立ち上がって日本酒を持ってきた都和は、そんな哉有を見ながら飲み始めた。
あれこれ他愛もない話をしながら好きなものばかりをつまみ、腹が満たされると哉有は現金にも眠たくなった。
座っていろ、とやはりソファに座らされた哉有はそのままうとうとしてしてしまい、気づくとベッドの中。
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