【限定解除!?】11.哉有の、定位置

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 その通り。平素の都和なら全くしない。が、見よう見まねでもできるものかと都和が思い、やってみたらできただけ。  ふ、と哉有の表情が緩み、静かに寝室に戻ると、小柄な体は都和の腕の中に潜り込んだ。 「……ん。おかえり」   ごそ、と確かめるように抱きしめられ。  今はここが哉有の定位置だが。 (美咲さんが誰かと結婚したら、こんなことは無くなっちゃうんだろうな)  こんなふうに、自分に何かあった時に駆けつけてくれたり、朝まで一緒にいたり。 (……ちゃんと認めてもらえる奥さん、か……)  堂々と、都和の隣に居られる幸せなんて。 (羨ましい……)    言葉にはできないけれど、それが本音。  哉有は、まだ自分も都和も、信じることができていない。
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