【限定解除!?】12.タネアカシ

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 ただし。出会いがいまいちで、恐らくは相当怖がらせているので、とりあえずそれを何とかしよう。  と言うことで、お得意のおでんでまずは胃袋から参りましょう、となり、哉有はばっちりそれにハマったわけだ。 「……やっぱりな。そんなことだろうとは思ってたけど」  と都和が大きなため息をついて箸を置いた。置いてあったお猪口を取り上げつつ、 「まあ、母さんをこっち側につけとかないとこの先面倒だし、そうなると俺も早く早くと焦って、つい哉有に無理させてあんなことになっちまって。……ごめんな。どうしようもなく後悔してる」 「?」  くしゃくしゃ、と髪を撫でられて哉有が片眼を閉じた。 「あの」 「ん」 「行儀悪いけど、ごはんにおでんの出汁、かけて食べてもいいですか」 「……お前、話聞いてた?」  こく、と哉有は素直に頷いた。 「聞いてます。でも」 「でも?」 「……いまいち実感が湧かなくて」  そして、半眼になる哉有。 「…………」  くす、と柳が笑い、柳が立ち上がった。 「ごはんにお出汁、最高ですよ。少し食べたらね、これを入れてみてください。風味が変わります」  出てきたのは少し温めたおろし生姜と、小口ネギ。
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