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あたしの言葉に、マッキーは今度はまた別の人に通話をかけている。
「マッキー…」
「まあまあ。ここは俺の庭だから。すぐに追いついてやるって。そのかわり、キャリーは預かる」
「え??やだ!!」
「バイク乗れないだろ?引き取りに来させるから」
「い、や、デス!!それから、マッキーのバイクには乗らないって咲也と約束したし」
「はぁ?」
マッキーは眉を顰めてあたしをじっと見つめると、「はぁん?」と言いながらニヤニヤ笑って、どこかに通話をかけてスピーカーで話し始めた。
「あ、咲也?お前さ、なんで光莉、置いてったの?」
咲也?!
おぉっ!!
咲也にかけた?!
そうだ。そうだよね。咲也にかけてもらえばよかったんじゃーん!!パニクってて、そういうの忘れてたっ!!
『は?いや、光莉は別の車で先に向かったって聞いたから…俺もへんだなーとは…。え?圭佑、もしかして、今、光莉と一緒?!なんで??』
咲也の動揺する声が聞こえると、あたしは眉を顰めた。
「どういうこと??あたし、待ち合わせの場所戻ったら、みんないなくなってて」
『光莉?!え?どういうこと?!…ちょっ。…おい!!円加!!お前、またハメたなぁ?!』
咲也が誰かに怒ってる声が聞こえた後、その後ろで声をあげて笑う女子の声が聞こえてきた。
「あ。」
その声。円加って…まさか…!!
あの性悪女、再来?!!
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