第1章 そうだ。福井に行こう!

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ノボルが朗らかに言うと、俺は頷いて「勿論!」と答えて、コンビニの中に振り向いた。光莉がアイスのカップを持って、他にもお菓子か何かを物色中だ。目を離すと、また色々買っちゃうぞ。俺はフッと微笑んで、 「ノボル、免許あるのか?」 と訊ねると、ノボルは「取ったよ」と答えて、 「でも、みんなの命をまとめて面倒見れる自信はないから、車をちゃんと運転してくれる人に頼んだんだ。で、観光するだろ?ホテルの情報は聞いてる。チェックインまで、観光とランチして、のんびり母校にでも行こうぜ。彼女に会いたいなぁ」 と言ってクスクス笑っている。 「本当に、ずっと好きだった光莉ちゃんって子と本当に付き合えるとはねぇ。ビックリ」 「まぁね。すげぇだろ」 俺はちょっと自慢げに言うと、ノボルは「あはは!」と笑い出した。 「で?もう、ヤっちゃった?」 「おい。やめろよ。そういう目で見られたくない」 俺がムッとして言うと、ノボルは口笛を吹いて笑っている。 『じゃ、あとでな?もう一人の方が先に着くかも』 「うん。あ。俺のこと知ってる人?」 『会えばわかるだろ』 「そうなの?」まあ、楽しみにしてる」 そうして通話を終えると、俺はスマホをジャケットのポケットに入れた。そこに古谷部さんが歩み寄ってきて、 「陽菜と、そこの土産屋行ってるね」 と言ってくると、俺は頷いて古谷部さんを見た。 「オッケーっす」 古谷部さんと陽菜が古めかしい土産屋に入ると、そこにワンボックスくらいの大きな車がやってきた。
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