第1章 そうだ。福井に行こう!

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二人はあたしたちとは別の大学に通っていて、茉那と咲也、あたしは保育園からの付き合いだ。匡平先輩は一つ年上で高校の時の生徒会長だった。茉那はあたしより少し背が高くて、ショートカット。しっかり者で気が強い。匡平先輩は真面目だけどさわやかな好青年。頭が良くて、憧れの的だったっけ。 「こら。人を回想シーンで『思い出の人』みたいに言うの、やめろよ」 「はっ」 なぜバレた?! あたしは匡平先輩を見て「えへへ」と笑って誤魔化すと、そこにパタパタと足音が聞こえて来て、あたしたちはまた振り向いた。次にやって来たのは、あたしの高校からの親友、森本陽菜と大学で知り合って付き合うことになった古谷部(こやぶ)将生(まさき)さんカップルだ。 「良かった!間に合った!!」 「遅れてごめん!」 二人は息を切らしてそう言ってきて、あたしたちは顔を見合わせた。 「お疲れ様〜!でもこれで揃ったね!」 「間に合って良かった!」 あたしと咲也がそう言うと、そこに福井行きのバスが到着したというアナウンスが流れて、咲也はあたしの旅行バッグを持ってくれた。 「じゃ、行こうか!」 と咲也が微笑んで言うと、あたしたちは顔を見合わせて「おー!と声をあげた。 今回の参加者はこのメンツ。 あたしのもう一人の親友、依田(よりた)キラは、今回不参加だ。 なので、あたしと茉那、陽菜。 咲也と匡平センパイ、古谷部さん。 この六人で、いざ福井へ旅に出る!咲也は車の免許を取得したと言っても、車で遠出はキツイし、他にも免許を持っているのは男性陣。
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