第1章 そうだ。福井に行こう!

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「あ、待って」 「う?」 「そのままじゃ、寝られないだろ?」 「う???」 咲也はあたしの手からアイマスクを取り上げると、身を乗り出して唇を重ねた。 「ん…っ」 「しっ。声、我慢。気持ちよくてもね」 「ば、…馬鹿…」 咲也は優しく微笑んで、あたしの頬を掌で覆って、キスを繰り返していく。と、舌まで入れて来た。気持ちよくなっちゃうじゃん?それは、ここでは…反則だってば。 「さく…っ」 「シーっ」 あたしが何かを言いたくても、咲也のキスに止められてしまう。こんなところで、そんなヤラシイキスされても困る。 思わず声を我慢して呼吸だけ微かに乱れてしまうと、咲也の右手があたしの服の裾から手を入れて来た。 「「こ、こんなとこでっ。何考えてるのっ」」 メッサ小声で言うと、咲也は微笑んで、 「「だって、隣に光莉がいると思うと…なんか…ねぇ?」」 とあたしに負けず小声で言って、またキスして来た。 ここ、バス! 前にも後ろにも、人ーーー!!! そう思ってると、服の中に入っている咲也の手が肌を撫でながら上に上がり、ブラジャーに触れた。 そ、それ以上、はっ、…だ、め、でーーーす!! すると、咲也の手がピタリと止まり、スルスルとあたしの服から手を出してきた。 「う?」 「……やめとく。俺が止まれなくなっちゃうし。こんなとこでお預けヤだし。なにより…みんな聞き耳立ててそうだし」 咲也は小声でそう言ってあたしを見つめると、あたしもホッとして大きく頷いた。
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