10.共犯者は別にいる

7/18

14人が本棚に入れています
本棚に追加
/111ページ
「そこは想像するところじゃないです。じゅうじゅう焼けた肉をイメージするべきです」 「ああ、じゃあ、ビールね!」 「ビールです!」  きんきんに冷えたグラスに黄金色の液体、その上部にはきめ細かな白い泡、考えただけで喉が鳴る。 「わあ! 早く行きましょう!」  ヒールをかつかつ鳴らして由目木はドアノブに手をかける。 「大木君、何してるの。早く!」 「はい、はいはい只今」  かばんをひっつかんで大木は由目木の後に続いた。 「あの、共犯者の件ですけど」
/111ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加