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「ふうん。きれいな名前だね。夢がかないそう」
「そうかな」
「夢が、咲く感じがする」
「なるほど。そんなすごい名前だとは今まで気づかなかった」
「マジで?」
「マジで」
「で、キミの名前は?」
「なかむらのぞみ」
「ふーん、どういう字?」
「中村、はふつうの中村で、希望の望、でのぞみ」
普通の中村ってなんだ、と由目木は吹き出しそうになる。
そんなにつまらなそうに言わなくてもいい名前だよ。
「キミだって望がかなえられそうな名前じゃない?」
「そうかな」
「良い名前だ」
由目木は特上の微笑みを浮かべてにっこりとした。
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