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「狂言誘拐?そんなことをしたら絶対警察が出てくるでしょ? ヤバいって。ぼくのお願いはとっても簡単なことだよ」
丸い目に意思の強そうな眉、得意そうに小鼻を膨らませてにんまりと笑う。
さらさらつやつやの素直そうな黒髪とあどけなさを強調するような丸顔に騙されそうになるが、なかなかの食わせ物かもしれない。
由目木はあでやかなドレープたっぷりのワンピースの裾を引き寄せて座りなおした。
「じゃあ、キミのお願いがどんなものなのか聞かせてよ」
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