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「怖い?」
大木はきょとんとして腕の中のチワワに「そんな事ないよな?」と同意を求めた。
「こんなにかわいくて小さい生き物を恐いだなんて」
「変わってるよね」
同意を求めるようにつぶやく望をしり目に、大木はチワワに話しかけた。
「で、今日はどうした? ご主人様と一緒に家出か? とんだとばっちりだな」
「返して」
むっとして大木の手からチワワを奪い返す望みの横顔を大木は不思議そうに見つめた。
「それはそうときみ、お姉ちゃんか妹か、いる?」
「いないよ。なんで?」
「さっき、女の子と一緒にいるところを見たような気がするんだけど」
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