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「知らない」
大木は望をもう一度見た。
さっきの子供は、学校の制服のようなものを着ていた。
だが、目の前にいる望は黒いTシャツにグレーのハーフパンツをはいている。
服装からして違うじゃないか。
「同じような年頃の子はみんないっしょに見えちゃってね。アイドルグループのメンバーも区別がつかないし」
大木は頭に手をやりながら誤魔化した。
「あーわかるわあ。似たようなグループがたくさんあってなにがなんやら全然わからないのは、なんでかしらね」
「あなたたち、本当に探偵事務所の人?」
望は完全に失望した様子だ。
「……そんなんじゃ、仕事に支障があるんじゃないの?」
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