1.探偵は占い師にあらず

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 駅からのメインストリートを抜け、横道を一本入り少し歩いただけで、あたりの建物の高さが低くなる。  シャッターの下りた煙草屋(たばこや)派手(はで)派手な看板(かんばん)(かか)げたクリーニング屋に営業しているのかしていないのか判然(はんぜん)としない定食屋、目的なくぶらぶら歩くには向いていない場所だ。  そんな中を大木(おおき)はレジ(ふくろ)を片手に歩いていた。  レジ袋の中にはゴミ袋とインスタントコーヒー、麦茶パックのお徳用大袋が入っていた。  視界に気になるものが映った気がして、大木は足を止めた。  小学生?   どこの制服だろう。  白とグレーを基調とした上品な制服は、この界隈(かいわい)ではお目にかかったことがない。  並んで立っている二人の背の高さは同じくらい、ひとりは男の子でもう一人は髪の長い女の子だ。  兄妹だろうか。  
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