4.魔女の素顔

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「ねえ、シェリーにえさをあげたいんだけど」  望の声に二人はびくりと振り返る。 「ああ、そうね。あと、水も要るわね」  慌てて食器とミネラルウォーターのボトルを渡す。 「もしかして、お散歩もいるんじゃないんですか?」 「お散歩」 「あ!やばっ」  悲鳴のような望の声に振り返ったふたりの目に映ったのは、ソファーの脚めがけて片足をあげているシェリーの姿だった。 「シェリー!」 「おまえ……雄だったのか!」 「そういうことじゃない! ああ、もう!」  由目木は甲高い声をあげて大木の背中をバシバシ手で打った。 「なんとかして! ねえ! 早く!」
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