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「なーるほど。見えて来た」
由目木は舌なめずりをしそうな勢いで身を乗り出した。
「最初から全部、話してごらん。依頼人のご要望にお応えするのが我々の勤め、ですからね」
「そうだよ。案外、この人は魔法が使えるかもしれないぞ」
「大木さん。そんなメルヘンを信じられるほど、子供じゃないよ。まだ、由目木さんが占ってくれるって方が信じられるよ」
「悪かったな。冗談は苦手なんだ」
「じゃあ、無理して言うことないよ」
「子供に慰められるなんて、なかなかだね、大木君」
「探偵は無駄口を叩かない方がいいと思いますよ。おしゃべりな探偵は信頼度に欠けると思われます」
「そんな統計はありません」
「一般論です」
「大木君の意見でしょ?」
「ねえ」
翼はしびれを切らしたように大きな声を出した。
「ふたりとも、僕の話を、聞く気あるの?」
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