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「親がわがままだと、子供はわがままになれないもんだよ」
「あら、かわいそう。でもそうね、世の中ってわりと言ったもん勝ち、やったもん勝ちのところがあるからね」
「じゃあ由目木さんは確信犯ってことですか」
「大木君、その話は今はやめましょ。ややこしくなるから」
「望ちゃんとぼくはけっこう気が合ったんだ」
「きれいな子だもんな」
大木がつぶやき、由目木はすかさずケリを入れた。
「痛っ」
「……続けて？」
「望ちゃんの所もリコンするかしないかでもめていたし」
「も、ってことは望の所も？」
「ウチはもうリコンしちゃったよ。今はお母さんと二人」
「あら！じゃあ翼がいなくなってすごく心配しているんじゃない？」
「大丈夫だよ。僕は劇団の合宿に行っていることになっているから」
「ああ、そうか。入れ代わったんだった」
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