6.お役に立てれば光栄です

15/16

14人が本棚に入れています
本棚に追加
/111ページ
「なーんかうまい方法はないものかしらん。このまま二人とも家に戻されたらすっきりしないな」 「そうですね」 「あら? 大木君のことだからてっきりはやく親元に返すべきです、って言うのかと思った」 「言えませんよ」  大木は翼のまるいほっぺたを見ながら言う。 「言えるわけがないじゃないですか。僕だって由目木さんに拾ってもらったようなものですからね」 「拾ってはいないよ」  静かに由目木は答えた。
/111ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加