8.子供の願い

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 黙って頷く二人に今度は由目木が「わーお、そんな風に言われるとなんだか緊張してきた」と両手を頬に当てて部屋の中をうろうろし始めた。 「さくらさんでも緊張するんだ」 「って何よ!」  いきりたつ由目木に「へえ。緊張することもあるんだねえ」と大木も感心したようにつぶやき時計を見上げた。 「三時五分前。そろそろ来るんじゃない?」 「ようこそいらっしゃいました」  にこやかに迎える由目木。  デジャヴだ、と後ろにいる大木は思う。  悪ふざけしていたのではなく予行練習をしていたのか。
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