1.探偵は占い師にあらず

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 由目木は自分の着ている服を見下ろした。  南の海を思わせる鮮やかな色彩をちりばめたワンピース。  (うで)(すそ)はたっぷりのドレープで動くたびにふわふわ()れる。 「派手……かしら?」  男の子は真面目(まじめ)な目をして再び頷く。 「知らなかった。あたしって派手なのね?」  男の子は困ったように丸い目をぱちぱちさせている。  「ねえ、占い師ってど派手なの?」  男の子は首を傾げた。 「わかんないけど、そんな感じがしたから」  ますます困った目になって由目木を見上げた。 「あのう……探偵さんは?」 「あたし」  由目木が人差し指で自分の鼻をつつくと、男の子はあきらかにがっかりした顔をした。
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