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「立場上、自分の感情だけで動くわけにはいかないのよ。そのくらいのこと、わかるでしょう?」
「わからないね。望を犠牲にしてまでイメージってものを守らなきゃならないのか。ばかばかしい。だからオレが引き取るって言ってるんだ。お前は濱田めぐみという名前さえあればいいんだろう」
「そんなこと、言っていないじゃない」
「シャラーップ!」
突然の大声に、ぴたりと静かになった。
声の主は由目木だった。
「その続きははお二人だけの時にどうぞ」
「……すみません」
バツの悪そうな顔に也、二人は頭を下げた。
「あらでも」
チワワを見てめぐみが言う。
「この子はシェリーだわ。シェリー?」
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