8.子供の願い

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「立場上、自分の感情だけで動くわけにはいかないのよ。そのくらいのこと、わかるでしょう?」 「わからないね。望を犠牲にしてまでイメージってものを守らなきゃならないのか。ばかばかしい。だからオレが引き取るって言ってるんだ。お前は濱田めぐみという名前さえあればいいんだろう」 「そんなこと、言っていないじゃない」 「シャラーップ!」  突然の大声に、ぴたりと静かになった。  声の主は由目木だった。 「その続きははお二人だけの時にどうぞ」 「……すみません」  バツの悪そうな顔に也、二人は頭を下げた。  「あらでも」  チワワを見てめぐみが言う。 「この子はシェリーだわ。シェリー?」   
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