14人が本棚に入れています
本棚に追加
/111ページ
「さて、ここで問題です」
きっちりまとめていた髪をほどき、くしゃくしゃ髪をほぐしながら言う。
「二人には共犯者がいたと思われます。おそらく、それは大人です」
「え?」
「さて、誰でしょう」
スーツの上着の前をだらしなく開けてソファーのひじ掛けに腰をかけ、組んだ足をゆらゆらさせながらにやにやしている姿を見て大木は舌打ちしたくなった。
もう、いつもの由目木だ。
さっきは少し可愛かったのに、もう復活か。
「では、ヒントをあげましょう。さっき、波多野さんが言っていましたよね。参加用紙にちゃんと記入して費用も一緒に持たせたので、まさかこんなことになっているなんて、と」
最初のコメントを投稿しよう!