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申込用紙。
大木は考えた。
申込用紙はおおむねボールペンで記入する。
書き直すのは無理だ。
だが、おそらく希望者全員に申込書は配られたはずだ。
「中村望も、申込用紙はもっていたはずです。自分で記入して、翼の親からもらった費用を一緒に出して、翼が出さなければ何も問題はないかと」
「そうかもしれないし、違うかもしれない」
「なんですかそれ」
がっくりとしゃがみこんだ大木を見て由目木は笑う。
「言ったじゃない。大人の共犯者がいたと思われます、って」
「つまり、仮定ですね? そんな気がする、ってだけですね? もう本当にあなたって人は。あー真に受けて損した」
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